国内トップクラスのスキルを持つクラフトマンが持てる技法を駆使して作製した純国内生産の本格派拘りのマネークリップです。一見しただけでは気付かない、使いやすいよう職人の細やかな気配りが詰め込まれた逸品を是非手に取って感じて下さい。
薄さとエレガントさを出したマネークリップ。イタリア製のクリップパーツは重厚感があり、動きが滑らかなのが特徴。シンプルだからこそ金具にもこだわりがあります。カード入れは4ヶ所用意し右側にはお札のバタつきを抑える工夫もされています。細かなピッチでの手縫いは、フォーマルなデザインによく合います。
■シェルコードバン ホーウィン社はアメリカ・イリノイ州シカゴに本拠地を構えるタンナーで、100年以上の歴史を誇る、伝統ある世界的なタンナーです。 ホーウィン社のコードバン革(馬の臀部を削り出した革)は、シェルコードバンと呼ばれ最高級革の1つです。 昔ながらの方法で植物性タンニンにより鞣されており、 長時間をかけた加油により、張りはあっても柔軟性やしなやかさに富み、使い込む程に味の出てくる革です。 ホーウィン社のコードバン革はオイルがたっぷりと入っていますので、使っていると徐々に革繊維が寝てきてしっとりスベスベの手触りへと変わっていき、自然な光沢も生まれてきます。 革表面は自然な仕上げを施していますので、革の表面全体は小さな傷やピンホールと呼ばれる毛穴や毛細血管の形跡が残ったままですが、これらは使っていく程に革繊維が寝てくることにより徐々に目立たなくなります。 使えば使うほど独特の鈍い光沢を放ち、経年変化を楽しむ上では非常に育て甲斐のある魅力的な革です。
■トスカーノ スムースレザー トスカーナ地方でも植物鞣しの生誕地と言われるサンタクローチェ地区にある老舗タンナー、テンペスティ社で製造された上質な革です。鞣す段階で入れる牛脂と魚脂の配合が他社と異なり特許を取得、エルバマットと呼ばれる独自の技法です。また牛革の中でもっとも繊維の詰まった部位である部分のみ使用したシングルバットで、長方形に近い形でトリミングされている為、ロスが少なくなる傾向があります。オイル仕上げの為色落ちのリスクはありますがコシ感と艶は他にはない革です。
■コバ磨き へり返し(革を薄くして返す技法)をするより、裁断面を磨き上げるコバを多く採用しています。その理由として、へり返しは銀面を折り返しているので綺麗なイメージもありますが、薄く漉いている為裂けてしまうと修理出来ません 。(へり返す方が良い場合もあります)しかし、コバを磨き上げる方は、たとえコバ面にダメージを受けても、磨き直す事で復活させることが出来ます。またこのコバ磨きも、水で中から絞り上げるように固く磨き上げ、何度も繰り返し熱を加え手間をかけていくことで他にはない輝きを出すことが可能です。お客様に長く使用して頂きたい思いからコバ磨きを採用しています。
■手縫い 一般的な手縫いのピッチ間隔は5mm程ですが3.5mmという拘り。手縫いの特徴はミシンと違い上糸と下糸が別々ではなく、一本の糸から縫い上げます。ミシンの様に上糸と下糸で分かれているとポケットの出し入れにより擦れることで上糸が切れた場合、一緒に下糸がほどけてしまいます。しかし、手縫いの場合は、たとえ糸が切れても一本の糸から上下に交差して縫い上げているので非常にほどけにくい仕組みになっています。また、独自の縫製により、よりきれいな縫い目に仕上がっています。それは、自分たちで工具を作り出し、貼り一本から手を加えるといった徹底ぶりにより仕上がったものです。
■縫製へのこだわり 何種類ものグルーバーを使用します。グルーバーとは革を削り取る道具であり、この道具により革の裏側を加工することで糸の沈み込みを可能にしています。特にわかるのが外装の手縫いの部分ですが、糸が当たらないようにしっかりと沈み込ませてあります。これは、長年使い込むことで糸切れを防ぐことと、独特のふくらみ感を出す狙いがあります。この沈み込み部分が使い込むほどあたりが出てくるので楽しみの一つになります。 |